ガゴメ昆布のぬめり成分「フコイダン」

ガゴメ昆布(Kjellmaniella crassifolia)は、北海道の函館周辺に生育する褐藻類トロロコンブ属に属する食用の海藻であり、強力なぬめりを持つことが特徴です。
海藻エキス このぬめり成分の本体はフコイダンと呼ばれる粘性多糖類であり、ガゴメ昆布は真昆布などに比べてフコイダンを多く含むことが知られています。ガゴメ昆布フコイダンは分子内に親水基である硫酸基を豊富に含み、このことが高い保水性・高粘性に寄与しているものと考えられます。

タカラバイオでは「海藻と育毛」に関する伝承を明らかにするために、ガゴメ昆布フコイダンの育毛効果について分子レベルの研究を進め、ガゴメ昆布フコイダンを含む海藻エキスにFGF-7産生促進作用があることを明らかにしました。

ヘアサイクルとFGF-7

毛髪は、成長期、退行期、休止期という3つの時期からなるヘアサイクルを持ちます。ヒトの頭髪の場合は、成長期が2〜6年続きその間に毛母基で細胞が増殖・分化することによって毛髪が作られます。その後、退行期に入り数週間程度かけて毛髪の伸長が停止し、最後は数ヶ月間の休止期に移り古い毛が抜け落ちます。

しかし、加齢やストレスなどによって、ヘアサイクルの約80%を占める成長期が短くなったり、休止期から次の成長期への移行が滞ったりすると、抜け毛や薄毛の原因となります。
ヘアサイクルの制御機構は不明の部分が多いものの、近年、毛乳頭細胞という細胞が重要な働きをもつことが明らかになっています。
毛乳頭細胞は、毛のもととなる毛母細胞を刺激して、成長期を誘導維持することなどが報告されています。

タカラバイオはこのヘアサイクルの仕組みに着目し、ガゴメ昆布フコイダンが毛乳頭細胞に及ぼす影響を調べました。
その結果、ガゴメ昆布フコイダンは、毛乳頭細胞からFGF-7 (Fibroblast growth factor-7)の遺伝子発現やタンパク質産生を高めることを明らかにしました。
FGF-7は毛母細胞の増殖を促進し、成長期を長く維持することで、育毛に繋がると考えられているタンパク質です。

ガゴメ昆布フコイダン含有海藻エキスのFGF-7産生促進作用

ガゴメ昆布フコイダン含有海藻エキスをヒト頭部毛髪由来の毛乳頭細胞に添加しました。続いて16時間培養後にFGF-7 遺伝子発現量を、96時間培養後に培養液中のFGF-7タンパク質量を測定しました。

その結果、ガゴメ昆布フコイダン含有海藻エキスによるFGF-7 遺伝子の発現促進が認められ、さらにFGF-7タンパク質産生の有意な促進も認められました。

第28回日本美容皮膚科学会学術大会(2010)(タカラバイオ発表)

フコイダンのFGF-7産生促進作用の比較

フコイダンは海藻の種類によって構造や硫酸基含量が異なることが知られています。そこで、ガゴメ昆布由来のフコイダンとオキナワモズク由来のフコイダンとのFGF-7産生促進作用を比較しました。
フコイダンを毛乳頭細胞に添加後、16時間培養後にFGF-7遺伝子発現量を測定しました。

その結果、オキナワモズクフコイダンに比べ、ガゴメ昆布フコイダンは、FGF-7 遺伝子の発現誘導作用が強いことが明らかとなりました。

第28回日本美容皮膚科学会学術大会(2010)(タカラバイオ発表)

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